30週 大学病院で胎児の心臓を診てもらいました

これは絶対に書き残しておこうと思って!

 

普段は近くの総合病院で妊婦健診を受けており、分娩もそこで予約入れていました。

その病院は大学病院(札幌なので、あそこです。あの大きい大学。お察しください)から胎児の心臓のエコーに詳しい先生が出張で週に一度診察しており、27週くらいで必ず一度診てもらいましょう、という方針のようです。

で、わたしも診てもらったのですが、

「アオルタが細い…アオルタが細い…」

ともうひたすらつぶやくわけです。つぶやかれるとさすがに怖い。はっきり言ってほしい。そもそもアオルタってなに。

 

その時は逆子だったこともあり、逆子だと判定しづらいようで、「もう一度診たい」とリクエストがあり、翌週もう一度診てもらいました。その時は幸い逆子が治っていたので見えやすかったみたいです。いつもの病院の先生と、大学病院からの出張の先生とふたりがかりで診てもらいました。

そして大学病院の紹介状を渡されました。

「胎児の大動脈が細いように見える。わたしの常駐先の大学病院で他の産婦人科の先生に詳しく診てもらいませんか」

とのことでした。流れるままに大学病院の予約を取り、妊娠30週の頃に受診することになりました。

 

アオルタって何?

予約を取った段階では胎児の心臓に関して詳しい説明がなかったので、「アオルタ 細い」で検索してもしかしてこれかなー、といろいろと「もしもの病気」を探してみました。

結論から言うと出張医の先生と大学病院の先生の見解はやや異なったんですが(後述します)、出張医の先生はこっちを想定していたのかなと察します。

大動脈縮窄症(CoA) | 小児心臓外科 | 小児循環器・産婦人科部門 | 診療科・部門のご案内 | 国立循環器病研究センター病院

ひとくちで言えば心疾患ですね。うそー。この日の診察直後はさすがに色々検索しまくりましたが、ネットに振り回されやすい人にはあまりおすすめできる事ではないですね…そもそもまだその心疾患なのかどうかも不確定な状態なんだし。

でも、ツイッターで同じ症状だけど大人になって元気でやってるよ、という人のアカウントを見つけて、前向きになれたことも当時のわたしにはありました。

 

大学病院側の見解は「心臓の壁の一部に穴が空いている、ように見えなくもない」

そして大学病院で診察を受けました。が、なんとその時また逆子になっていました。またかよ。しかも両腕をクロスして胸元を守っているポーズをずーーーっと取っていたらしく「すごい見えづらかった」そうです。悲しい。

 

そんな悪条件の中、30分くらいずーっと診てくれて、エコー写真がとぐろを巻くほどに何度もアウトプット(印刷って言う言葉がふさわしいのかがわからない)されていて、出された結論。

心臓の部屋はきちんと分かれているけど、壁の一部が見づらいのでもしかすると穴が空いてるかもしれません。

ただ、空いているとしてもすごく小さいので出産後すぐに処置が必要なほどではないです。

産まれた後に小児科の先生が雑音を感じる事があるかもしれないので、その時に何か処置をしましょう、という判断になります。

今すぐどうこうするべきもの/できるものでは無いので、まずは今かかっている病院で出産しましょう。

…でした。

問題を先送りにするというわけでもなく、「要観察」程度ですね。ひとまず安心しました。

 

先生は心臓の仕組みから何からなにまですごーく丁寧に説明してくれました。

また、今回の件について原因があるのかどうかを質問した際に、

「わたしも胸を張れる食生活をしてなくて、たまにポテトチップスとか食べちゃうんですけど、何かそういう部分に原因があるんでしょうか」

と質問したところ、なんと、先生も同じ部屋にいた助産師さん2人も、まず笑い飛ばしてくれるわけですよ。しかも\ドッ/ていう笑い。

え、こんなに笑ってもらうつもりの冗談ではなかったぞ、とちょっと嬉しくなるくらい。あたたかい笑い…。

鼻で笑われてもおかしくないのにね。めっちゃいい人。

 

答えとしては、

生まれつきの心疾患そのものは100人に1人いるくらい「よくあること」で、残念ながら原因は解明はされてはいないものの、今回のようなケースは何かあったとしてもお医者さんにきちんと診てもらい付き合っていく事で問題なく生活を送れる程度です

とのことでした。

 

というわけでしっかり説明してもらい、今回の診察結果もかかりつけのいつもの病院へ書面で通知・共有してくれるとのことで、大学病院での今回の妊娠に関係する診察は一度きりとなりました。

どんな結果でも受け止める覚悟ではいたものの最悪のケースも想定していましたが、まずはほっとしました。きっちり診てもらえてよかったです。

 

診察の結果を「知らないでいる権利」も、わたしたちは持っている

ちなみに、診察を受ける前に書類へのサインを求められました。今回の診察を受けた後にその結果の通知を望むかどうか、という内容です。

これから産まれてくる子どもが心疾患を持つことについて、「知らないでいる」選択も持てる、ということです。

そりゃ、妊娠30週で知ることで不安を抱えながら妊娠生活を送ることになるので、「知らない方がいい」と思う人がいるのも当然ですよね。出生前診断の内容次第で産むことを諦める人もいるし、それによる堕胎の権利もあるわけです。でも30週だと堕胎はできません。そんな中で全部を一気に抱えてあと10週間も妊娠生活を過ごすって、人によってはキツいよねって。

なるほどな〜、と思いました。わたしは今回の結果がどうであれ全部知りたいと思い診察を受けたので、「もう全部教えてください」と伝えましたが、このあたりの考えは人それぞれだと思います。知らない権利もあって当然。

 

なので、もしわたしと同じような展開を経て別の病院で診察を受けることになった場合は、事前にパートナーなど家族と「知るか、知らないでおくか」を話し合っておくといいのかもしれません。

(わたしの場合、夫は出張で今回の診察には同席できなかったのですが、その場合は「後日パートナー同席の上説明を受けることもできる」と提案されました)

 

 

そんなこんなでまさかの地元の権威ある大学病院での診察を経験してきました。

似たケースの他の妊婦さんに少しでも役立てるといいな〜と思います、が、まぁわたしの記事を読むよりも先生にあれやこれや厚かましいくらい尋ねる方がいいですね。お医者さんには遠慮なく質問しましょう。

わたしはこの大学病院での診察の際の助産師さんにまで逆子治るんすかね〜?みたいな質問しました。あー逆子ほんと治ってほしい。